計画が立てられない。時間が守れない。整理整頓ができない。お金の管理ができないなど、著しい注意の障害から重度の二次障害による抑うつ状態に陥っているご利用者様の訪問をしています。受診しましょう。お風呂に入りましょうなど、目標を立てても、4週間はかかります。シャワーを浴びれない理由を聞くと、「順序がわからないのです。」と答えます。周囲からはさ病を疑われ、僕自身もどこまでできないのか懐疑的でした。しかし、郵便受けにいつまでも保護費受け取りの封書が放置されていたのを観て、障害なんだと遅まきに確信しました。障害は基本不変であるため、障害によりできないことを支援することに徹しました。そんな中、粗大ごみを捨てたいとの申し出がありました。行政に電話し段取りを組むと、当日一人で対応でき捨てることができました。内科の予約をとると、受診し薬を受け取り、内服することで体調も回復しました。目標を達成するたびに、「できないと思っていました。安心しました。嬉しいです」と、飛びきりの笑顔を見せてくれます。訪問看護は医療的見方をしつつ、生活全般を支えていく。一見、仕事の範囲外に見えても障害を支援することで、自信や自立を促せる。訪問看護のだいご味です。